愛しくって、めんどくさい。映画『ぼんとリンちゃん』感想 (ねたばれあり)

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ストーリー

女子大生のぼん(佐倉絵麻)と浪人生のリン(高杉真宙)は幼なじみでBL(ボーイズ・ラブ)の同人誌やアニメ、ゲームが好きないわゆるオタクだ。同じくBL好きで親友のみゆ(比嘉梨乃)は東京にいる彼氏のもとに行ったきり連絡がつかない。ぼんとリンちゃんはみゆちゃんを連れ戻すべく、協力者・べび(桃月庵白酒)を巻き込み、救出作戦を決行する。


オタクの話を映画化したりドラマ化したりしているのを見ると大体、「あーこれは各方面のオタクの方から怒られんじゃねえかなあ、いやオタクってこう、もっとオタクなんじゃないの……?」と勝手にオタクならではの独自な世界観みたいなものをほしがってしまうんだけど、これはほんとに現世界にもいそうなオタクの話だった。長回しがそれをさらにリアルにさせてくれているんだと思う。しかもオタクをただ単にフューチャーさせているのではなく、それを込みとした友情とか哲学的な問いとか、色々考え直させてくれるストーリーが展開されていて、そこがすごく好き。オタクがどういう人を定義するのかとか今はどうでもいいから、オタクの人も、そうじゃない人も見てほしい映画です。長回しが予想以上に面白い。


BLおたくではないから前半の話には全く着いていけなかった(というか大半がそうだった)けど、それでも飽きが来ず見続けられたのはいろんな意味でリンちゃん役の高杉真宙の存在のおかげだと思う。

もちろん、ぼん役の佐倉絵麻もかなりいい存在感を持っているし、それを使いこなして見る側にしっかり感じさせてくれる。長回しにおけるセリフ量も尋常じゃなく、しかもそれを早口で話し続ける演技力もかなりのもの。しかもビジュアルが絶妙に可愛い(と自分は思った)。大半はおそらく彼女が話しているし。

それでもリンちゃんがとっにかく可愛い。もう誰がなんと言おうともあれは可愛い生物。高杉くん、17か18そこらだと思うけど、もそもそ喋る感じとか、弱々しいか弱い感じとか、いやらしさを全く1ミリも感じさせない雰囲気とか、とりあえず全部をひっくるめて、すごくいい。そしてすごくいそう。もう一度言うけど彼は当時10代だ。そんなことがあっていいのかと思うけど10代。いやそりゃ新人賞受賞するわ……(第36回 ヨコハマ映画祭 最優秀新人賞受賞) 。その当時の記事がなかったので舞台挨拶時の記事を載せておく。まひろきゅんかわいい。


m.cinematoday.jp


気を取り直して。

リンちゃんはぼんと違って周りが見えているタイプのオタクなんだろう。ぼんにボロクソに言われるべびちゃんをフォローしながら、「彼女が我慢すればいいだけのことなのに」と愚痴をこぼすシーンがある。本当は心の中でそう思っているけど、その後それを口にすることなくぼんに着いていく。そして、ぼんがみゆちゃんと言い争いをするシーンでは一言も発さない。ぼんが人の波に負けずに、時にはぶつかりながら進んでいく中をリンちゃんはその後ろからそっと着いていく。ある意味、リンちゃんも自分の志は曲げずにぼんの側にいるわけだ。例えぼんが間違った行動をしようとも、ぼんがそれに対して「間違っていない。私はこうしたい」と言うのなら、きっとリンちゃんはまたそっと一歩下がった後ろから着いていくんだろう。姉ちゃんだから。リンちゃんにとってぼんは。



自分の信念を持つことは確かに大事で、そしてそれを押し通そうとするのにはかなりの勇気が必要になる。でもその限りある勇気を振り絞ったとしても、歩み寄れない人はいる。個人の正義なんて薄っぺらいものだから。生きる世界が違うとか、言葉がそもそも届かないとかで正義なんてものは儚く消えていく。


「なんかわからないものを自分のモノにしたい。わからないことをわかるようになりたいの」


それでもぼんは最後にこう叫ぶ。ぼんはまだ、みゆと向き合うことを恐れてはいない。まだぶつかっていたい。まだ、自分が正しいと思っている。人の受け売りなんかじゃない、これは自分の言葉で自分の正義なのだからと。彼女をわかりたい、でもわからない。


そこがまたひどく痛々しい。もう手を引けばいいのに、ぼんはどこまでも真っ直ぐだ。考えなくてもいいことまで考えて、結局こっちにノーとは言わせてくれないのだろ、と言うくらいの強い精神力。そこまでくるともう愛らしくも感じる。負けた。負けてしまった。リンちゃんの最後のため息には、大いに賛同しよう。彼女には、叶わない。

生きていてほしい人が死んだ時が人生の分かれ目なのかもしれない。

人の死に方は三者三様だ。殺されるか、自死するか、たまたま死んでしまうか。殺され方にもいろいろある。自死する方法もしかり。でもどうして人は死ぬんだ?死にたくないなら、死にたくないようにしてくれたらいいのに。それなら誰かが誰かを憎むことだってなかった。彼だって、あんな場所で死なずに済んだかもしれないのに。


(相変わらずネタバレばんばんしながら書きなぐっています。あと訳分からんままべらぼうに書いてる。そして多分まあ長い。)




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映画「あゝ、荒野」を見に行くということで主演のヤン・イクチュンさんが話題の映画「息もできない」を深夜に見た。思えば初めて、とでも言っては過言ではない、外国語放送日本語字幕。最初は罵倒する言葉にさえ「??」と感情移入しにくかったのだけれど、最後まで見てようやく分かった。やはりその映画の言語で見た方がいいに越したことはない。字幕はあまり好きじゃなかったのだけれど、これは良かった。



ヤンさんが演じるのは主人公のキム・サンフン。丸刈りで見た目はほんとにただのチンピラ。しかも出てきて早々人を殴る蹴る殴る蹴る。女にもちゃんとビンタする。タバコもめちゃめちゃに吸うし口も悪い。でも根はいい人。でも殴る。でもいい人。みたいなのがグルグルしてた。とにかく不器用。優しさもちゃんと持ってるのに、それをうまく使いこなせない男。


そしてそんな彼の前にひょっこり現れるのが高校生の女の子、ハン・ヨニ。金をせびってくる口うるさい(始めは兄かと思っていたが弟と判明した時はびっくりした)弟と母が死んだことを受け入れられない父を持つ長女だ。家ではそんな二人にストレスを抱えていて、でも口もしっかり達者で。きっと生きてる内に達者にならざるをえなかったんだろうな。とにかく芯からまっすぐ強い女の子。


他にもいろいろ甥とかサンフンの姉とかでてくるのだけど、ヤンさんがでてる、という前情報だけで見た自分は初めこの二人のラブストーリーかなんかなのかな、と思った。だけれどそんな甘いものはそこには存在していなかった。ああこれはサンフンの、不器用な男の一生を見せられてるんだ、と思った。その中に彼ら二人のストーリーがあっただけのこと。ヨニはサンフンにただ出会い、話し、飲み食いし、少し寄り添いあって愛を育みあっただけの登場人物であるだけ。それ以上でも以下でもない。




結論から言うと、私は素直に泣きました。とにかく泣きまくった。なんでここまでサンフンの人生っていうのは不器用なのかな、ほかの生き方はできなかったんだろうか、って。

父親がDVの延長みたいな形で母親を殺して、それを15年間ずーっと憎み続けて、出所しても許せなくて、でもいざ父が死のうとしてたら「生きろ!」って結局は生きてほしいって思ってて、そしてその結果父は生きて、そしたらサンフンは殺されて。世の中にこれほど理不尽なことはないだろうってくらい悲しかった。死なないでってすごく、すごく思った。


でも、結局蛙の子は蛙だったんですよね。それまでサンフンがやっていたことも結局は父親と変わらない、同じことをただ繰り返してるだけなんだーって思った時が一番苦しかった。

暴力は連鎖していくものでしかなくて、それを止めるすべはどこにもない。人間にも社会にも、そんな力はない。暴力を見てきたものは暴力でしか生きられない。だからハンソンは殺されたし、ラストシーンでユニちゃんの弟にハンソンが重なったんだと思う。あのシーンのユニちゃんの表情には胸が詰まる思いがした。弟の姿に何を思ったのか。何を悟ったのか。あのあと、どうなったのか。想像がぐるぐる駆け出していきそうなシーンだった。



そのシーンにもセリフはなかったのだけれど、全体的に思い出せるセリフが今までに見てきたどの映画よりも極端に少なく感じた。メモをして見ていたにも関わらず本当に少ない。頭の中に思い浮かぶのは殴ってるシーンとか表情とか風景とか。強烈にこれ!!というセリフがほとんど無い。不思議。無音でも泣けちゃうんじゃないかなこの映画。なんというか、……んーなんとも言い難い(おい)。ほんとに自分でもよく分からないのがうーん、悔しい。印象に残ったセリフは?と聞かれるより印象に残ったシーンは?って聞かれた方があーだこーだ答えられる気がする。

セリフ一つ一つはちっぽけで小さい。なのにここまで惹き込まれたのはやはりヤンさんのおかげなんだろうな。あとヨニちゃん役の子もすごく良かった。目とか雰囲気が。特に目が、あれはいい。なんていうか、とにかく目がいいなと思う。





結局、『息もできな』かったのはハンソンだったんだろうな。父が母を殺して、それをずーっとひたすら恨み続けて、それを許したわけじゃなかっただろうけど一歩、ほんの一歩、踏み出せた気がした。でも、そう思った途端に死んでしまった。結局、ハンソンは生きたかった人生を生きられなかったんだと思う。『息もできない』人生を、歩んできてしまった。苦しい人生だった。


でも甥のヒョンソンとのシーンや、ヨニちゃんと3人で買い物してたシーン。あの無音の時だけは、あの時だけはハンソンもちゃんと、地に足つけて生きてたんだと思いたい。




人混みをかき分け見える彼らはあまりにも幸せそうで、眩しかったから。

2人でいる時だけ、泣けた。見終わってからのこの言葉の重みが凄まじい。

映画『亜人』のアクションが良すぎて度肝を抜かれた話。

映画「亜人」を原作未読のなか観てきました。だぶる佐藤の戦争、戦争、戦争ッ!!って感じでストーリーというよりはアクションばかり。でもそのアクションがとてつもなく爽快でよかった。山田裕貴氏もかわいくて良きでした。


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(ポスターださいとかどっかで聞いたんですけどそう言われてみればそうのようなそうじゃないような……自分にはわからん(すっとぼけ))


まず初め。佐藤健扮する永井くんが亜人研究所にいれられちゃってイロイロされてる時、

「ハァ!?佐藤との戦争は!?!?なにこれ回想!?」

って思って色々ひとりでアワアワしてたんだけど、佐藤がすぐ助けに(?)きて安心しました。そしてすーぐバンバンぶちかます佐藤さん。もう初っ端からアクション満載&満開、佐藤健綾野剛さんもすっごい。そしてかなりの圧倒的なるスピード感。あっという間に上映が終わった気がする。これは映画館で見るべきものって感じ。

でもほんっとにアクションはいいんだけどキャラクターのバックボーンがまあ分からなかった。永井くんに関してはクールで頭が冴えてるんだろうな、くらいはなんとなく理解したけど玉山鉄二さん扮する戸崎さんが

「あいつは冷たいように見えて、自分が1番望んでいるものを選ぶことが出来る。ああいう男は嫌いじゃない」

だとかなんとか言ってて、それにも首を傾げてしまった。そうなの?分かるような分からないような。まあ原作を読めば色々わかるんだろうけど、2時間におさめるとしたらそうなっちゃうのかな。亜人の特性についてもあの麻酔銃打たれたらダメなんじゃないのかよとか思ったけど死ねば大丈夫なのか、とか色々理解するのに必死でした。でもアクションはほんとに良かったんだ……そういうのを超えたはちゃめちゃアクションを観ることができた。それはほんとによかった。

永井くんの話に戻りますが、永井くんはなんというか、……そう、ある意味すごく自然体。急に亜人になって、でも亜人になったからといってなにかが変わるわけじゃないし、なにかを変えたいわけでもない。人間を憎んでる訳でもないから、だから佐藤には共感できない。そりゃ急に目の前で人間を殺しまくられちゃ嫌いにもなるよな、とも思った。うん、でも亜人だからって急にその、人に銃向けて打てちゃうんすね……ってそこはほんとに、なんていうか、

「あ、いや、…亜人だから大丈夫かなって」

ってなるのが永井くんのすごいところだなと思いました。びっくりしたよほんとちょっと。え?って思ったし、肝座りすぎてるだろとか思ったけど医者志望ならそういうものなんだろうか。ウン…。あとは佐藤健のアクションですね、相変わらず素晴らしいものを見せてくださるよ佐藤健は。なんで呼び捨てなのかはゴロがいいからなんですけど佐藤健佐藤健ってめっちゃいいたくなるゴロじゃないです?まあそれは隅っこに置いておいて(すみません)、るろうに剣心の時から「この人すっげえな!!!」って思ってたんですけどやっぱり超一流ですね佐藤健は。めちゃめちゃにかっこいいし、かっこいいし、かっこいい。綾野剛さんもしかり。この二人だからかっこいいんだろうな……最高のアクションシーンをありがとうございました。ごちそうさまです。2人ともナイスボディ(そこ?)。

山田裕貴氏の高橋はかっわいかったですね~(頭にカラフルなバンダナ巻いてた可愛いやつです)なんだあいつは~ちょっとしか出てないのに喋りすぎだろ出しゃばりすぎだろかわいい~むり~高橋飼い慣らしたい~って気持ちになりました。田中が「高橋ィ!!」って呼び戻すのも最高だったし、「戦争の始まりじゃぁぁあ!」「レッツ自己犠牲!」「ぐっもーにん♪」「俺ら今最強っすよ」「やばいやばい……、(ばたり)」とりあえずセリフ全部かわいい(贔屓目すぎる)し、高橋が佐藤さんのこと田中に聞くのもめっちゃ良かったしむしろその二人もうコンビなんじゃね?っていう感じに思ってたのに佐藤さんが助けに来た時高橋も助けなかったのほんとダメだわ……どうしてなんだなんであそこで高橋を置いていった…… でもほんとに爪痕ぎゃんぎゃん残してくれた山田裕貴氏。「ああいうやつがいてもいいんじゃないか」本人のその言葉通り、いてよかった。いなくちゃいけなかった気がしました。高橋最高。レッツ自己犠牲!!田中さんはもう城田優さん最高っすね。ビジュアルから話し方からなんにせよ、もう最高かっよすぎ。エモい。かっこいいを超えてビジュアルがエモかった。

泉ちゃんもめちゃんこかっこよかったヨ~!!川栄李奈ちゃんやっぱりかわいかっこいい好き。目の下のほくろがせくすぃーだった(そこかよ)。田中さんとの身長差バトルもそうだけど戸崎さんを守れるのか守れないのか、そこにもハラハラしたなあ。結果戸崎さんに守られちゃう形になって、でもこれからも戸崎さんを泉ちゃんは守り続けていくんだろうな、って最後のツーショットに思った。良かった。見捨てないでくれてありがとう戸崎さん。なんか、この二人なんかあるの?あるでしょ?「俺を守れよ」の経緯を教えてくれ?ってなったけど原作読めってことですか原作に書いてあるんすか監督サァン!!読みますよ、すごい読みたくなったんで。


(追記)
前半でキャラのバックボーンが読み取りずらいって話をしたんですが、それでも一人一人亜人であっても亜人でなくても、自分に信念みたいなものをちゃーんと持ってるからキャラもなんだかんだ愛せるんですよね。ん?待て待て、どういうことだそれは! と思う部分が少しはあるにせよ、佐藤の考えも分からないでもないし、永井くんの考えも分からないでもない。田中さんはちょっとなに考えてるかわかんないけどでもきっと助けてくれた佐藤に忠誠を誓ってて「お前だってこれが正義だとは思ってねえだろ」的なことを泉ちゃんに言われてもやっぱり佐藤の力になろうとする。「田中くーん、頼んだよ」の言葉を胸に刻んで。そう思うとアクション、アクション、アクションの中に隠れた各々の物語はきっとあった。でもやっぱりアクションが最高潮にいいんですよね。いいんです、ほんと。たぶん原作はまた違った楽しみ方をさせてくれるんじゃないかな。映画は映画で、原作は原作としてきっぱり分かれてる気がする。実写化が忌み嫌われるこの現代で、この映画「亜人」はすごく良かったんじゃないかなと思います。まあ原作未読なんですけど(読みます)。

闇金ドッグス7 感想 (ねたばれあり)

エマが最強ヒロインすぎるし司のかっこよさ無限大すぎてつね様らぶだし忠臣さんはコメディの王様。正直言って忠臣さんの圧迫面接に全てを持っていかれかねない。



9/6 闇金ドッグス7鑑賞 @シネマート心斎橋


相変わらず順不同に書いちゃってます。物語の道筋どおりではない。で、しかもあんまり記憶力もよくないためうろ覚えで書いてるところが多いですが、ご了承。



充分すぎるほど、せつない純愛でした。エマは可憐で最強で最高な女であり、気高く美しいヒロイン中のヒロインだった。ここまでヒロインすぎるヒロインはエマ以外にいないと思う。ほんとに最高でした。逢沢りなちゃんありがとう。

エマはきっと幸せだと思う。ほんとうに、幸せだと思う。司も、やっぱりお前はラストファイナンスの社員でありウィーメンダイヤルやってる時、そこにいる時がいっちばんいい表情だよ。

7は切ないけど辛くはならないお話でした。己の弱さに立ち向かえてるのならみんな大丈夫だ。



〇エマと須藤司 について

この二人だけのシーンは物語が進むにつれてどれこれもがただただひたすらに幸せに見えて仕方なかった。でもそれがまたたまらなく切ない。幸せであれ。


最初はもちろん敵対する二人。ボーイの司と人気のあるキャバクラガール・エマ。「邪魔なんだけど」ともう初っ端からつっけんどんなエマの様子に司も憤慨。その後に自己紹介のシーンで司がなめられないようになのか「須藤司っす」ってヤンキーっぽかったのちょっと可愛かった。エマちゃんは安定に見てませんが 見てあげて!!!お願い!! って須藤のおかんみたいな気持ちになった。

そこからだんだん距離を縮めていく訳だけれど、ってやっぱり展開が少女漫画風すぎてびっくりだわ。須藤が逆上した客に絡まれて困っているエマを助け、殴られ、エマはそれに申し訳なさを感じ、(うんぬんかんぬんありーの)心を開き……

エマは交通事故で体をうまく動かせなくなった身体障害を抱える姉を介護していて、しかもすぐには返せないくらい多額の奨学金の返済まで抱えている。しかも一人で。親はとっくの昔に死んでる。司は奨学金の返済等について不満を隠せず おかしいじゃねえか、なんで、エマはがんばってんのに と異論を唱えるものの、でも借りたのはエマで、返さなきゃいけないのが当たり前で。そういう世の中だから、仕方なくて。司はつい、狸寝入り。「まだ話したんねーぞ」わかる、司も、つらいよな。聞いてる方も辛いんだから、本人はもっと辛いはずで。



「幸せになってほしいんだよ」
「あたし幸せだよ?」

ここでもう エマ、強いな…… って苦しくなった。

「もっと幸せになって欲しい」
「……じゃあ司が幸せにしてよ」

司ァ!!!!!

「……俺じゃ、幸せにしてやれねえ」

司……

ここが一番泣きそうになったシーンでした。司、成長したな。ただの女の味方なんかじゃない。好きな女くらい、守りたいよな。


場所が場所だから公園のぶらんこで話すシーンはなんかもうアオハルかよ~なにアオハルしてんだよ~〜~って普通に思った。あそこはよく青春漫画とかにでてくるあれだろ完全にって感じ。エマの家で 宅飲み する二人のシーンも、『普通』って感じですごく辛かった。すごい幸せじゃん、って。そういうシーンがあったからこそ、エマの抱える問題の苦しさが良くわかる。


ドストエフスキーの『罪と罰』の話もすごく良かった。あれ、エマって理系じゃん?って話は置いといて、内容的には主人公のラスコーリニコフ(エマちゃんこの名前言ってたっけ?)が『俺は正しい。これは正義なんだ』って思い込んでいろんな悪事を働いてしまうんだけど、結局色々自滅して最後には死んでしまう(自首だけかな?)って話。自分も読もう読もうと思ってて読めてなかったからこれを期に読もうかな。

いやーまあ難しいこと言ってんなーって思うけど、実際問題、この世の中ってそういうことなんだよな。悪は悪で、どれだけ正当化しても悪いことはなんであって、やっぱり悪い。罪を犯したものを罰したからって、誰かがそれで幸せになったとしてもそれを正当化していいはずはない。悪は正義にはなり得ないのだから。



「悪は悪なんだよ」


このセリフがすごい今でも頭に残ってる。エマは自分に言い聞かせてたのかもしれない。学問を学ぶためとはいえ奨学金を借りたのは自分で、返さなきゃいけないのが事実だから、と。


「司は、今でも罪に苦しんでる」


ドストエフスキー罪と罰でエマが司に伝えたかったこと。それは多分、『司は間違ってなかったんだ』ってことなのかなって思った。自分も正直


「こむずかしいことはわかんねえな」


だけど(おい)、司は誰かに言ってほしかったんじゃないかな。それでよかったんだよ、って、それしか方法はなかったんだよ、って。確かに司のしたことは最後には人を苦しめることになってしまったけれど、結局悪かったのは死んでしまったあの親子で、借りてしまったあの男で、司じゃないんだよって。そういうことなのかなーとこれを書いてて思った。また書き直すかもしれないけど、今はとりあえず。



〇コメディ要素・安藤忠臣


忠臣さん可愛かったなあ~!!(大声で叫びたい)俊足ランナーの債務者を追いかけるところもしかり、広告応募するとこもしかり、圧迫面接もしかり、新しいバデイの男(名前を忘れたので仮としてゲンジにします)との掛け合いもしかり、帰ってきた須藤とのやりとりもしかり。忠臣さんほんと愛しい。忠臣さん大好き。



ザブングル加藤はまあ結構出てきた出てきた。結構重要な役どころだった。忠臣さんに追われ、後に債権を忠臣さんから譲り受けた須藤に追われ。「こいつでどうだ」って須藤に紙(債権書?)見せた時「あーあいつだろうな、須藤に任せるんだ、はーん」って。俺は無理だけど須藤ならやれるだろ、みたいなのがあったのかな!?忠臣さんやっぱり須藤のこと信用してるでしょ!?まあ多分もう走りたくないってだけかもしれないけど!!とか勝手に思ってた。でも普通に悶えました。

圧迫面接はまじでコメディに寄せてきたなーって感じ。あの心のこもってない忠臣さんの声!あれつねさんどっかで見てたのかな。見てたら笑ってたでしょ絶対!!あんなの笑いこらえきれないわ。しかもどんだけ応募来てんだよってそこにもびっくりしたわ。切実に受けたかった。志望動機は『忠臣さんの役に立ちたくてえ(Vo.須藤司)』とか言ってたらいいかな(いつもの余談です)


忠臣さんに「採用」と判を押されたゲンジ(仮名)は「アニキ!」と慕うわけだけれど、最初は「お!いけそうじゃん忠臣さん見る目ある~」とか思った。でもまあやっぱりそう上手くいかないよね。

「明日がダメなら明後日!!明後日がダメなら明明後日来やがれィ!!」

っておいおい、忠臣さんは十日後のその日にちゃんと搾り取らなきゃ怒るよ~?って思ってたら案の定、


「ちょっと屈め」

で、はい、1発~。それが3回続いた3回目、忠臣さん容赦なく殴る殴る。しかも3回目は別にゲンジ悪くねえからな?ランナー逃しちゃっただけだからな?忠臣さんも1回逃がしたじゃんか。自分のこと棚に上げて~もう~って思ったけど殴る回数多過ぎてじゃっかん引いたよ。あ、そこまで…… って思ったけどゲンジはまだ「アニキ!俺、けじめつけます」って。でも結局忠臣さんやりすぎちゃってゲンジはやめちゃう。まあそら小指切ろうとしてくる人のそばで働きたくはない。無理無理。そもそもあんな殴られた時点でゲンジ逃げろよ。忠臣さんは普通じゃないんだから。お疲れ様でしたゲンジ。そして忠臣さんも、お疲れ様でした。


それを見てたからか、須藤がたまたま小学校の先生(と思しき女)と一緒に来た時ちょっと嬉しそうだった気がして悶えた。口数多いなーって。あーやっぱり忠臣さんには須藤しかいないわって。小学校の先生、あれはちょっとクズすぎて土管に入れられてサヨナラの時は 忠臣さんナイス! って思ってしまった(これ罪と罰じゃん…忠臣さん悪だな…でも元々この女が悪いから忠臣さんは正義か…とか思ってた)。まあ倫理がどうとかはまあ分かる。分かるけど、あの先生も自分の悪事を正当化してたんだよな結局。だから忠臣さんは悪くない。あの女はああなるべくしてああなった。須藤もそれはわかってたと思う。



〇安藤忠臣と須藤司はやっぱり最高のバデイ


ゲンジの件もそうだけど、司(呼び方が安定しておらず申し訳ない)が忠臣のところにお金を借りに来るシーン。それはもちろんエマのため。とうとう奨学金の返済が膨らみ過ぎて裁判沙汰になるかもしれず、それを避けるには30万が必要で、須藤はそれを、他でもない忠臣のところに借りに来る。


「忠臣さん前に言ってましたよね。
金を回収できるかは自分の覚悟次第だって」


ちょっと違う気がするけどニュアンスこんな感じだったと思います。それにうなづく忠臣さんが愛しい可愛かった…!! んで須藤は自分の臓器を売る覚悟がある、と忠臣さんに言う。無事30万、借りれた訳だけどそのへんのなんか前金とか債権がどうとかその辺ちゃんと理解出来なかった数字に弱い自分です。とりあえずその債権者のランナーも無事捕まえられて(なんでそんなポーチに金入れてんだよお前って思ったけどまあ置いとこう)、30万借りれたんだな良かったな司……って感じ。もちろんエマちゃんは受け取りませんよね。そりゃそうだ、司、分かってねえな。でもエマはそんな司のこともちゃーんと分かってる。


「これで司に会えるね」


そう言って3万を借りる。ウィーメンダイヤル復活です。その後のキスシーンもね、最高に切ない……あれ中の人撮影始まって二日目?って言ってましたよね。なんかぎこちなさが出ててそれがまた良かったのかもしれない。うん、あのシーン良かった……。



その後もボーイは続けてたのかな、30万、忠臣さんにちゃーんと返しに来る須藤。そしたらそのタイミングでいっちばんはじめの方に「なんで司、ウィーメンダイヤルやめちゃったの?」って言ってたおかっぱ(だったっけ忘れた)女が「お金かしてください」って借りに来る。忠臣さんはもちろん却下。


「るせえなあ、女の味方にでも貸してもらえよ!!」


いやツンデレかよ。普通に言えよ。ってここは真顔で思ったまじキュン死。それに「……え?」って顔する須藤、最高だった。どういう え? だったんだろ。え?戻ってきていいんすか? の え? だったのかな。いやお前戻ってくる気無かったのかよ!!!って感じなんだけど、まあ戻ってきてくれてありがとう……やっぱり忠臣さんのそばに居るのはお前しかいないよ須藤司……



例のおでんのシーン。『忠臣さんはおでんが好き』ってついったで見たから「コンビニとかで買ってコンビニの前で二人でふーふーしながら食ってんのかな~いいねえ~」って思ってたら事務所で二人でつついて食べるスタイルで一回死んだ。予想打にしてなかった死角からやってきたわそのスタイル。忠臣さんは大根とちくわぶを食べてたかな。だいこん食べてるのはすごい覚えてる。そこは凝視してた。



「忠臣さん、???(ドストエフスキーとは言ってなかったなんて言ってたか忘れた)の鞭と? って知ってます?」

「あぁ?知らねえよ」

「え、知らないんすか!なんか、ニコニコスコスコが、……あれ?」



って全然覚えてないけど見た人なら多分わかってくれると思うここは最強にありがたいシーンだった……なんでおでんなのかまじで知りたい……ニコニコスコスコだけやけにおぼえてる。忠臣さんドストエフスキー罪と罰知ってたのか逆に気になった。てかここほんとに爆笑もんすぎて普通に笑ってました。隣の人にはほんとに申し訳なかったなとこの場を借りて謝罪いたします。大変申し訳ありませんでした。



〇結論まとめ

やっぱり安藤忠臣と須藤司はニコイチだし、とりあえず10まではさすがに続けてほしいです。まだまだ見たい。まだまだまだまだ見たい。食べてるところももっと見たいし。もう二人は離れることはないだろうな、次の展開が楽しみです。エマちゃんと須藤司のすぴんおふも待ってます。

村山良樹と日向紀久がただただしんどいなって話


ハイローざむーびー2えんどおぶすかい の村山良樹と日向紀久がしんどいって話。ただただしんどい。ただの殴り書きです。そーぞーもーそー込。ねたばれあり。




どれでもいいから流行語大賞入んねえかなだーるまさんころぶかなとかだーるまさんころぶかなとか。それかこれからは「だーるまさんが、ころぶかな」で遊ぼう。ね、そうしよう。それがいい。んで最後はタッチじゃなくてジャンピングパンチ。あ、ジャンピングパンチといえばあれ当たったって見解でいいのかなあ。どっかで「日向紀久は一発目は受けた」とかツイートみたからへえ〜と思ってたんだけどそのシーン無くて、ああ見た方に想像させるハイローお決まりのアレね??って思った。そのシーンもそうだけど1番変わったのって髪型ちょくちょく変わるコブラでもなく赤い手袋になったRockyでもなく仲間の大事さとか色々分かっていい番長になった村山良樹でもなく達磨のお頭・日向紀久だと思う(スモーキーは諸事情により置いておく)。まさかあの、あの日向が、横文字を使うなんて……日向紀久が使う横文字とかパンくらいだろ。フォークも「ぶっ刺すやつ」とか言いそうじゃん。ベイビーズて。ベイビーズて。日向紀久変わったな……丸くなったよほんとに。



あと前述していた達磨ベイビーズの件。ベイビーズは横文字なわけだけど日向紀久の口から「門番(なんちゃら〜)、いくぞベイビーズ!(だったっけな)」って横文字が出てきたのがほんとに、なんか、感動に近いものを覚えた。名前が発表された時から「まじか……」とは思ってたけどそれがいざお頭の口から放たれたらもう。小僧なんちゃらでよかったんじゃないかって思うけどベイビーズにしたことで、より日向紀久って存在が、達磨一家って存在が柔らかくなった、ってことを表してくれた気がする。達磨ベイビーズ最高。

特に日向の「村山に言われたから来てやった感」醸し出してる(別にそんなことはない)のがかわいすぎるからな。なにそのひねくれ小僧ポジション。末っ子感満載か。




推しは鬼邪高ばんちょー村山良樹なのでそれについて。まずやっぱ村山さんあんた台本にないことばっかやってんじゃねえかっていうのがひとつ。襲撃してきた黄色い(あんま覚えてない)やつら全滅させた後の血だらけの手にフッてするやつもアドリブでしょ(決めつけ)(個人的可愛いポイントでした)、なになに騎馬戦〜?はまあありそうだけどその終わったあとに関ちゃん叩くヤツもそうだろうし(決めつけ)、「だーるまさんが転ぶかな」もそうだし。村山良樹が一番自由にやってるのではなかろうか。日向紀久にもし林遣都のアドリブが入ってるとしたらそれはそれで死ぬけど。

「はい帰るよ〜」は可愛すぎた。その前の座り方も素振りもほんと。ねえ、むり。むりがある。なんなの、むりだって、かわいいって。てかほんと村山良樹喋り方可愛いな。なんなの、研究してんの?台本には喋り方まで書いてないでしょーよ。完全に山田裕貴の策略でしょ。むり。ほんとむり。「コブラちゃん、SWORD協定結びてえのはわかるけどさ、そりゃこうなるっしょ」「でもおれはコブラちゃんに一票」あーもう一回見よ。むりむり、もう一回見る。むり。ほんとむり。




だーるまさんが、ころぶかな。は可愛すぎた。むり、死ぬ、しんどい。村山良樹しんどい。しかもジャンピングパンチって、たしか子供の頃もそれしてたんだよな。もしや日向紀久と子供の頃にやり合ったことあったり……?とか要らぬ妄想をしてしまうけれど。とりあえず村山のお陰で日向は「SWORD協定じゃあ!!」ってものっそい剣幕で言うし、あー最高だったそこ。もう一回見たい。もう一回見に行くわはいろーザム2。色々見損ねてる。てか目が追いつかないっての。





関ちゃんの「村山さあん!」からの「えーなになに、騎馬戦?」も最高おぶ最高だった。ほんとにむり。てか村山さん騎馬戦ってそういうもんじゃないって知ってるかな。登って殴り合うやつじゃないんだけど、帽子とか取り合うスポーツ?なんだけど、そこんとこ理解は大丈夫かな。騎馬戦は小学校の頃からやってた記憶ある(自分は毎回下だった)けど、村山さん小柄だし初めは上だったろうな。でも殴っちゃうから、殴っちゃうからたぶんやめさせられたりしたんじゃないかな。って考えるとつらい。この後鬼邪高体育祭が村山番長主催で開催されて騎馬戦の全日vs定時とか行われてたらいいな。てか轟洋介どこいった?もしかしてもう大学行った?そういう設定なの?村山さんももう連れ合いないの?あれだけ熱い試合しといてそれはない。てか時期番長候補じゃん。大学行っちゃダメじゃん。じゃあどこにいんの。でてこい轟洋介。だしてください轟洋介。スピンオフには必ず出てくると信じてます……平沼さん〜。




今回殴ってる日向紀久あんまり写ってなかったし映ったとしてもなんも喋ってなかった。まあ日向は喋るたちじゃねえよなあ、だとは思うけど。相変わらず腕キメたりするしそういうとこ変わってねえなあ可愛いわ、っていう。てか登場シーンターザンって最高じゃない?なに、やっぱり目立ちたがり屋なの?そういう見解でおっけ?しかもそれ蘭丸さんに当てるんじゃなくて雑魚に行くし。そのまま蘭丸さんの方いくのかと思ったわ。もしかしてラスカルズとのこと分かってたからなのかな、かとか考えたら日向好きーーーーマジで好きーーー。「丸くなったなあ」って蘭丸さんに言われちゃう日向紀久も好き。




日向紀久の服のジャラ付きが最高。ソファの座り方も最高だしなんだあいつ。あんなの日向紀久がするから許せるけどダンがしたら飛び蹴りもんだわ。最高。

HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKYはいいぞ

ハイローザム2えんどおぶすかいはいいぞ(主にSWORDについて、ネタバレあり)ってただひたすらに感想かつ考察および想像妄想こみこみで書いたものです。

とにかく村山良樹と日向紀久がしんどい。
あとクソほどに長い。



これはフィクションです、ってテロップ見て初めて「おい嘘つくな!!」と叫びたくなった

『完全フィクションであり超絶最高のアクションは満載&九十九さん最強だろもしかして改造人間なんじゃね?しかもキャラデザ神ってる映画』

略して『HiGH&LOW』映画シリーズ三作目?のざむーびー2えんどおぶすかい を観た。終始ジャーマンスープレックス後ろからかけられてんじゃねえかなってくらい何度もマウントしたのに諦めてくれなかったSWORDのみんな、ありがとう。



ということで、感想かつ考察および想像妄想込みの文章になるかと思いますがよろしくどうぞ。ちなみにくそ長いし順不同だし色々うるさい。そしてほとんどスモーキーについて触れてない。触れたくなかったのではない、触れさせてくれなかったのだ。出なさすぎてなんか大人の事情発生してんのかと思ったよ大丈夫かな。出ないんならむしろもう死んでそれストーリーにしたら良いのでは、っていうのは日向紀久でも守る「人の嫌がることはしない」のルールに反するので却下だな。


……前書きが長くなってしまった。

始まりは相変わらず荒れたままの無名街。そこでスモーキーの姿こそ見ることは出来なかったがしかし、なだらかな空中浮遊アクションによって敵をなぎ倒していくタケシ率いるルード達の姿は爽快であり、じぇねのRUN THIS TOWNというこれ以上ないスピード感溢れる素敵ソングも相まってかどんどんどんどん高ぶっていくこの気持ち。そして(このすぐあとに始まったかは忘れたが)各チームおよびキャラ紹介がまるでプロモーションビデオのように始まる(既出画と共に)。これがまた長い。とにかく長い。しかし華麗なるルード一族のアクションによってテンションを上げられた自分はそれを爛々とした目付きで見つめ、推しが出てくるともうボルテージは最高潮。佐野岳すごくね?佐野岳すごくね?これ何回も言った。もちろん心の中で。ルードにいるのがもったいねえよ、とか思ったけど今回敵キャラも相当なキャラなためまあルードでひゃっはーしててください佐野岳最高。



と、そんなこんなで始めっからエンジン全開の心持ちで(まだ入ってなかった)本編へと進むことが出来た。まんまと罠にハマっていますハイロー編集部の皆様へ。すごいなあ、今まで映画の前にあんな凝った登場人物PV入ってたのってあったっけ(あったらごめんなさい)。




ちなみにここでぶっこむと自分はれっどれいんを見ていません。この前の金ローは一応見た。あれはなんか、アレだったみたいだけどあれが初見です。そう考えるとドラマもザムもレレも見てない人が見ても完全に楽しませてくれる、全て網羅済の人ももちろんしっかり楽しませてくれる。立木さんのナレーターほんとに好き過ぎて映画泥棒の前のナレーター聞いてる時「なんて贅沢な使い方しやがんだ!!!」ってちょっとおもった立木さん好き。素晴らしき世界かよハイローって。



改めて思うけど「仲間を大切にしよう」とか「やめろって言われたらやめる」とか「言いたいことはちゃんと言う」とか、「人からされたくないことはするな」も(日向ちゃんは腕折られても噛みつかれても平気だろうって勝手な見解)。そんな誰でも1度は耳にしたことのある『守ろうルール』みたいなものがところがどっこいハイローの世界の軸にはちゃーんとあって、ちゃーんと守られてる。そこから世界が広がっていって、まあこれもまた当たり前にいつかそのルールを破るやつが出てきて、そしたら「あ!いーけないんだー」って誰かが言いはじめて。今回はそのルールを破るやつが蘭丸さんで、ダメって言ったのがRockyだった。大げさに言うと。「女は守るものだ」のRockyと、「女は金稼ぎの道具だ」の蘭丸さんね。




中村蒼さんを何故蘭丸に起用しようと思ったのか謎すぎだろとかちょっと憤慨してたけどまあこれもまたなるほど納得。中村蒼の新境地を見た気がする。舌出しがまあ似合う似合うわ、血のついたナイフに舌なめずりとかしてそう(それはもう居る)(と思う)。最高。この前関西弁の二枚目キャラ(だったっけな)で注目浴びたみたいだけど、お疲れさまです。そして本当にありがとうございました。戸惑いがあったと言っていたことを思い出してちょっと泣きそうです。
そういうのも込み込みだからか蘭丸さんはただじゃ憎めないキャラだった。日向紀久とマブダチ(?)っていう設定も最高だったし。そんなマブダチ(??)には「仲間をすぐ捨てちまうのは頂けねえなあ(ニュアンス)」って言われてすんなり突き放されてしまうけど。てか蘭丸さんびっくりしただろ、てっきりこっち側かと思ったらお前、そっち側なのか、やっぱり丸くなってんじゃねえか、って悟っただろうし、蘭丸さんつらい。だから蘭丸さんが踏みつけられてる時個人的に日向紀久に「そのへんでやめとけや」とか言ってほしかったなーとか思うんだけどまあそんな展開はもちろんなかった。もっとやれ、とか思ってたらさすが日向紀久とも思うし恐怖だな。でもそれが日向紀久だとも思う。



日向紀久は終始可愛かったな……なんか知らないけど初っ端からよく喋るし自分の考え持ってんだ……とか思ったら「村山に言われてきたんだよ俺は」感醸し出して(はないけど)いきなりターザンだし。まさかのいきなりターザンかよって。そこからのお決まりの関節技。あー可愛い。笑ってます日向紀久。丸くなったねほんと。でもいくら丸くなったとはいえ「いくぞベイビーズ…!」って。ベイビーズて。いや名前公表されたときも一悶着したけどお頭の口からその横文字言われたらなんか、なんかさ。え、日向紀久って横文字言えんの!?っていう。フォークとかも「ぶっ刺すやつ」とか言いそうな日向紀久が!ベイビーズて(何度も言う)。





と、話を本編に戻して。今回ザム2では主に『蘭丸 vs Rocky』が大きくあって、そこにSWORD協定とかプリズンギャングとかマイティーとかが関わっていくことによってまたもや大抗争に発展していく。始まりはSWORD協定を結びたいコブラによって全チームが集まったあのシーン。それぞれの頭(スモーキー除く)だけが檻みたいなやつの中に入って話し合っていたあの。そこがまあ良きこと良きこと。まず日向紀久がゆるりと登場。あ、え、目、開いてます……?見えてる……?って思ったのは置いておいて、カランカランっていう下駄の音がふつうに最高。態度でかいけどよく喋るし、話聞いてるし、丸くなったよ(2回目)、一番変わったよ日向紀久。可愛がられて育った末っ子感がだんだんにじみ出てきてない?(個人的な見解です)兄貴達にいまの姿見せてやりてえよ……(そういや死んだんだっけ?兄貴達って)。



そしてRocky、村山良樹、スモーキー不在のため代理のタケシ・ピー、とが集まって、全員揃いました、と。途中コブラの話をフェードインしつつ外野の方に影像が変わるわけだけどその時の外野がまたかわいい&仲良しか。人数が減ったことに気がついたり(右京さんについても触れてあげて欲しかったんだけど触れましたかみなさん……?)、普通に話したり。RockyもSWORDを巻き込みたくないからとかで結ばない気でいたし。村山良樹は村山良樹で「コブラちゃんに一票」とかかっこいい事言って(おそらくコブラにも誰にも言わず)日向のとこ行くし説得できたみたいだし。もう本編の村山良樹が映画泥棒の村山くんとえらい違いすぎてギャップで耳キーンなったわ(いつも行列見てます大好き)。あと久々村山良樹の口から「日向ちゃん」「コブラちゃん」のちゃん付け聞けたからこれだけで万々歳。

思うんだけどスモーキーのことってなんて呼んでんだっけスモーキーちゃん……?長っ(余談です)。




もうこれは、ただコブラがしっかり『SWORD協定』として言語化しただけであって、SWORDには既に前回の抗争からそういう繋がりみたいなのがおぼろげにだけどできてたんじゃないかと想像して止まない。抗争の際のチームの垣根を超えたやりとりも今回ほどほどにあったし(ルード多めだった?てかルードとラスカルズしかなかったのか……?)。



と、そこで気になるのは、DTC。結局抗争にも来ずじまいで、行かないとは言ってたものの結局来るんだろーとか思ってた節があるから、終ってから「あれ……?なかったことにされてんの……?」と戸惑った。もちろんそうではないのだろうけどはたしてどこにいるのやら。

仲間を守るのか、街を守るのか、街を守ることが仲間を守ることに繋がるのか、未来を見据えればいいのか、今を生きればいいのか。

ここにきて山王の重苦しい問題が露見して、ちょっとつらい。「山王連合会ってなにと戦ってんすか」に答えられないコブラ(達)もつらい。確かに分かる。ノボルが戻ってくるために作った、って、じゃあ俺らは何やねん(Vo.ダン)ってそりゃあなる。でもそうやってダンも思ってたことちゃんと言って、チハルもそうやってぶっちゃけることができる、それって環境としては最高なんだけどな……とか思うんだけどそこんところ村山さんとかにお聞きしたい。絶対「あれ〜?なんか山王すくなくね?」って思ってたって。村山さん意外も他チームはその3人いないことについてなんか思わなかったのかな……ラスカルズの人数が少なくなったのは気づくのに山王は気づかないって、それとも気づいてるけど言わないだけなのか。DTCつらい。Hulu登録しなきゃ。





雨宮兄弟&琥珀さん&九十九さん&九龍についてもせっかくなので少し。この4人と女ハッカーとで九龍からUSBを守るわけだけれどそこにストーリー性は全くなかった(なと感じた)。ただただ守る。守りまくる。なにをどうしようと守る。連携しながら守る。そしたらそれを奪おうと強いやつが出てくる。NAOKIさん扮する源治だ。そいつは刃物を持ってて完全に殺す気。でもまた守る、っていやこれ永遠に続くんじゃそれか取られちゃうのでは……?って思ったけど無事に情報を流すことに成功。よっしゃあ、っていや、そうじゃない。何を見せられてたんだ、と我に返る。4人、強すぎ。まじでハイパー強い。スーパーマンかなんかなの?って言うくらいまじで強い。後ろからの攻撃普通に避けることできるしほんとに強い。九十九さんに関しては初っ端にも書いた通り人造人間なんじゃねえかって思うくらい強い。強い以上に強い(?)。普通あれだけ車がぐるぐるどかんなったら死ぬって。なんで立ち上がれるんだよ九十九さん……琥珀さんもびっくりでしょ、って全然普通なんだよね琥珀さんもね。もうなにが普通なのかよく分からない。とりあえず九十九さんはゴキブリ並みの生命力だってことを再認識した。「俺車ダメだわ」って車の方が「九十九だめだわ」だわ!!
そしてその4人を強く見せてくれる諸々の演出(車が横転するとか爆発するとかドア破壊とか)も流石と言うべきか、やっぱり凄い。金かかってんなーなんて見てる時に感じさせてくれないくらい、圧倒された。場所も場所だ。

また九十九さんの話に戻るけど蹴ったら動く車ってなんなんだろう……九十九さんだけちょっとおかしいと思う。九九も言えないし(九十九なのに!と文字に起こして気がついただけです)。やっぱり 車「俺九十九だめだわ…」



最後ラストには今までSWORD達の表には出てこなかった九龍グループから会長(名前忘れた)が出てきて、どうやらそろそろハイローの世界では未だ踏み込まれていなかった『SWORDメンバーへの死による制裁』というものがリアルに有り得る話になってきた、らしい。「死ななければ分からないのか」言葉の重みが素晴らしいです社長(ドラマ 脳スマ で社長役なう)。

殴りこそすれ、腕を折りこそすれ、ビンで頭を殴りこそすれ、包丁で襲いかかりこそすれ、マイティーとやりあったってプリズンギャングが来たって誰かが死ぬというのがあからさまに描かれはしなかった(それはなんの喧嘩漫画とかでもそうだろう=主役級は殺さない)。でもエンドロールで流れた映像を見て、あ、これははまじだな、と思った。もちろん今までが手ぬるかったと言いたいわけではなく、ストーリー的に考えて。誰か死ぬんじゃないかなー。ほんとにSWORDのさよならが11月11日に来るかもしれない。これは危機だ。関ちゃんあたり死にそうな気がするし山王からも死亡者でるんじゃ……?あの宙ずりやばくね……?という予想。てかそうだよ、広斗やばい。狙撃はやばい。もうこれは「喧嘩は拳と拳でやるも(以下省略)」とか言ってられない。村山と轟のタイマンとかめっちゃ可愛いもんだったんじゃん……日向紀久とコブラのやり合いも可愛いすぎるんじゃんむしろあそこで殺さなかった日向紀久まじで優しいだろなんであぐらかいて感動ストーリー見てんだなんで帰んだ殺せよ殺しちまえよ兄貴達が浮かばれねえよ……とりあえず日向紀久に兄貴達の話聞いて殺されそうになる加藤ください。現場からは以上です(完)

闇金ドッグス5 感想 (ねたばれあり)

内容がヘビー級に重い。実際の事件を扱っていることを知っていながら見ると心が苦しみに包まれる。日本の介護の闇だ。



闇金ドッグス5 鑑賞。今回急に出てきたアフロ(名前はよく分からん)がいい役どころしてた。アフロ必要でしたなんやこいつとは思ってたけど。あと忠臣さんの言葉の重みが半端なくてこりゃ誰だってひれ伏す。日本の介護の闇ってこんな感じなんだろうなと思うと、内容が重い。重い。


債務者からの泣き寝入りに答えてしまう須藤司。しかし安藤忠臣はもちろんそんなことは許さない。いったい須藤が甘いのか、忠臣さんが鬼なのか。シーズン5までいくと忠臣さんの

「借りる時は笑顔で、返せなくなったら逆ギレしやがる。どっちが鬼なんだろうな」

のセリフがすごい良くわかる。須藤が甘い、甘いんだけど、そう言いきれない。でも忠臣さんも分かる。両方わかる。でもそれじゃいけないのも分かる。

今回は忠臣さんのセリフ名言がたくさん飛び出た。でもきっと、それは須藤にはまだまだ分からないことで、わかることもできなさそうで。忠臣さんは特殊なんだろうなと思う。でも忠臣さんいい人なんだから!!!4見て!!いい人だから!!って5まで見てこそ、わかる。


今回は内容がヘビー級だからか、コミカルなシーンもあって面白かった。クスクス笑った。特に、須藤の女への忠臣さんの「諦めるか」のちょい棒読みに笑った。針の穴もしやねえだろうが。それでも丁重に扱う須藤がすごい。須藤司のそういうほんとになんの偏見もなく『女の味方』っていうのを貫いてるところは、ほんとに。

生活保護、介護、社会的弱者。聞けば実際の事件を扱ったらしいし、そう聞かなくとも、ありそうなことで、辛い。今現在も、それらで苦しむ人は必ずいるだろうし、どうすれば、なんて。

「それでそいつの明日は変わんのか!」

忠臣さんの言葉が、胸にしみる。




これで最新闇金ドッグス6、7を残すのみになった。内容は重い。重くて苦しい。でも闇金ドッグスはそれだけじゃない。苦しいけどそういきていかなきゃいけない安藤忠臣という男がそこの中心にいるからなぜか救われる。救われたいと思いたくなる。


闇金をとりまく人間はだれもかれもがクズでバカで。でも、人間だから生きてる。でも死ぬ人ももちろんいる。お金ってたいせつ。お金がなきゃ生きられない。お金がなきゃ働けない。お金がなきゃ、笑えないのだから。

闇金ドッグス4 感想 (ねたばれあり)

忠臣さんがただただ辛い。「忠臣さんって笑うんすね」にほんまそれ!!が止まらない。



闇金ドッグス4を鑑賞(@あまぞんプライム)。今回は今までのとは打って変わって、忠臣さんが辛い。ラストの

「俺たちはそいつらから金むしり取るだけだ」

って言葉が、ほんとに辛い。ただただ辛いシーズン4だった。でも忠臣さんの人間味もたくさん見えた。忠臣さんは、やっぱりかっこいい。


豊田がはじめにお金を借りに来た時の忠臣さんの表情はなんかもう、なんともいえない感じで胸が痛かった。今まで見たことないような、ああ忠臣さんの心ん中今ぐちゃぐちゃなのかな、ぐらぐらしてんのかな、って分かっちゃうような分かってはいけないような……もうこれはもう、山田が上手いんだ。山田裕貴が上手い(何様だお前)。

まあそんな今回はもろ忠臣さんの回だったわけだけれど、ちょくちょく挟んでくる須藤のセリフも心にぐいぐいつき刺さってくるものがあった。

「忠臣さんって、笑うんすね」

これにはもうなんかもう、ほんまそれ!!!ほんまにそれ!!めっちゃ笑うよ!!可愛いよ!!!って感じだし、その後の忠臣さんのセリフがまたもう、

「あの人は特別だ」

やめてくれよやめてやってくれよおたくが死ぬよ……そしてこれ以上忠臣さんを失望させないでおくれ……いやもう元々希望なんて持ってない人だけれども……ああ辛い。



途中、AV社長から金を巻き上げる際うまくいかず、新事務所に帰ってきてからもイライラが止まらない忠臣さん。それはどう考えてもいつもの安藤忠臣じゃなくて、じゃあなんで?って考えて、最後まで見て、ああそうか、と思う。豊田がいるから。豊田の存在に、忠臣さんの心がかき乱されてるから。仁義なんだよ、やっばり忠臣さんの根源は。


ちょっと印象に残ってるシーンは、というか、個人的に忠臣さんの夢女になりてえ!!(?)と思ったのが、豊田の就職祝いをしていたところに元子がやってきたシーン。忠臣さん、ほんと人間できてんなあって思うんだけど、あの場でスッと帰るって。どこぞのイケメンやねん。須藤司もびっくりだよ。

そう考えると、忠臣さんは元子の存在も分かっていたはずだから、というか、忠臣さんは鋭い方だし、豊田がお金を借りに来た時も、貸さずにいることは、できたはずなんだ。でも貸した。しかも『信用』を担保に。追い貸しも、した。あの後、忠臣さんはどうやって豊田から取り立てたのだろうか。地獄の底まで追いかけるのが安藤忠臣だから、つらい。ラストはなんか変なシーン(アフロに失礼)で終えるわけだけど、だから豊田への忠臣さん取り立てシーンは一切ない。「十日後」とは言ってあるから、そのままにしたはずはないけどでも。多分、自由に想像してくれってことだと(勝手に)解釈すると、取り立てにはいっただろうな……つらい。



最後。元子が住んでいた部屋が映るシーン。もしかしたら、2人は逃げたのかも、しれない。どこか、どこか遠くへ、二人で。割られたはずの貯金箱はテープでぐるぐる巻にして直されていて、洗濯物はいくつか干したまま。わからない。わからないけれど、2人は幸せに暮らしていたらいいんじゃないだろうか。美しい映像だったから、死んだのかもしれない、とも思ったり。


あとは、忠臣さん主演のAVは社長だめですわ。いやほんとに。忠臣さんAVとか見るのかな。いやー見ないだろうなーてか女に興味無さそうだし。ってそれはシーズン6に繋がるのか。にしても忠臣さんAV……あかん笑う(余談です)。



あーあと忠臣さん、須藤の女(債務者)に「忠臣はやだ。だって目が怖いもん」と言われる。振られました忠臣さん。イライラしてます忠臣さん。あの場に自分がいたら須藤に飛び蹴りしてるわ!!!!!女にもするわ!!!!(またまた余談です)

闇金ドッグス3 感想 (ねたばれあり)


  闇金ドッグス6がもうすぐ公開ということで、今まで観てなかった闇金ドッグスシリーズをAmazonプライム会員になって観ることにした。やっぱり映画は映画館で見るものだなあとこういう配信系で観ると思う。1、2はもう既に観ているため、まずは闇金ドッグス3から。須藤司が初めて主人公をつとめた回である。かなり久々に闇金ドッグス(以下、闇犬)シリーズを見たけどやっぱり良いな。相変わらず闇金闇金してるしでもとりあえず安藤さんがかっこよすぎてもう異次元レベルで好き(?)。というか登場人物全員がすごく良い。今回でバッチグーが消されたからスッキリだ。

  シリーズ化してるため言わずもがな、出てきたえりなは1で安藤さんが助けた?というか、まあ安藤から金借りてて結局返せた、けどアイドル辞めさせられた、という元アイドルちゃん。そのえりなに今度は須藤が肩入れする訳だけれど、これがまた、やっぱり須藤、お前バカだな、でもいいやつだな、っていう。安藤さんも安藤さんで100万貸しちゃうし、「ふざけんじゃねえよ」「お前の職業なんだ?」とか言う割にはすんなり折れるっていう。もうその時点で考えがあったんだろうなとは思うけど、もうそこまでくるとやっぱり安藤さんほんとかっこいい。闇金じゃなくてやっぱりヤクザやってるべきだったと思うわ。まあお頭にまでなった人だからそりゃ器も大きいよね……好き(結局そこに行き着く)。

  この3で安藤さんと須藤の仲は深まった、と思いたい。というか最後のシーンのやりとりが最高に良いからほんとにもうこれから一生このふたりで生きてってください!!!って気持ちになった。途中、須藤が入れ込んでたえりなが結局ダメになっちゃって、まあでもそれは悪徳社長ばっちぐーのせいなんだけど、でもそれで100万パーになって。それで、

「俺は安藤さんとは違うんすよ!」
「この仕事は楽しいからやってるだけで、」

って須藤が安藤さんに言っちゃって。でも安藤さん、動じない。全く何も言わないしタバコすぱすぱ。この横顔、はんぱなく人間味があった。多分、多少は傷ついてるはずなんだけど、でもそんなの慣れっこになってるんだ忠臣さんは(呼び名変わったよおい)。辛いな……早く6で愛を感じさせてあげてほしい。まあどうせ本気の愛でもなさそうだけども。

  で、まあ結局安藤さんは須藤を助けに行く、と。悪徳社長の事務所を辞めた森さんに近づくやいなや、柔らかい物腰で「あーどーも、ラストファイナンスの安藤です」とかね。いやあこの後ろ姿ぜったい可愛いわ……巧みだな。こんな普通に山田裕貴っぽくてもどう考えても安藤忠臣なんだもの。安藤忠臣を生きてる山田裕貴。最高オブ最高。

  最終、安藤さんの助けがあっていろいろ丸く収まりーの、須藤が最後の締めをやりーの、ほんとにまるっと、綺麗にハッピーエンド。えりなも多分売れる。いいアイドルになれる。悪徳社長はもちろん消えてしまえーい!って感じだし消えるだろう。

「俺みたいな貸し借りがいてもいいと思うんすよ。どうすか」

  わたしはこの後の忠臣さんの「……ふっ、知らねえよ」の笑みがパーフェクトオブザイヤーだと思うのでメダルを贈呈させてもらいたい忠臣さんに。 どう考えてもこのふたりナイスすぎるし、6とか言わずに10くらいまでやっちゃってくれて全然いいと思う。あともっと日常生活してるとこ、ください。須藤さんぜったい勝手に忠臣さんが買ってきた飲み物とか飲んでるし、忠臣さんも飲んでる………

映画「たかが世界の終わり」 感想

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初めてパンフレットを買ってしまった。こういうのって買わない主義なんだけども、あまりにも心にぶっささってきたので。

映画「たかが世界の終わり」を初めての京都シネマで鑑賞。ここ、画面がすごく小さくて、席数は京都みなみ会館と同じくらいで、椅子のふかふかさも同じくらいだった。見てる人も20人いかないくらいで心地よかった。ひとり映画だったらそれくらいがいいな。うん。


母親に妹、兄を残して次男・ルイが家を出て数年。ルイがその家に帰ってくる、ただそれだけの話。ただ、それだけ。風景も、セリフも、なにもかもが、普通。特別感がまったくない。なんかこういう家族いる気がする。きっといる、普通にいる。だからこそ、感情移入できてしまう。


家族の宿命、っていうのかな、なんか、理解されたい!愛さなきゃいけない!って心のどこかで無自覚にも思っちゃってて、でも結局はお互いに無関心で、でも、心の奥底ではちゃんと愛してる。その愛の伝え方とか、確かに、ふと伝えようと思うと、お互い家族の前では不器用になっちゃうよなあ、とか思った。


ありがとうも、ごめんなさいも、大好きも、愛してるも、なんか「家族」って近すぎて、いまいち素直に伝えられない。近いからこそ、伝えられないことはある。あっちゃいけないんだけどなあ。